2019年 有馬記念

豪華すぎる有馬記念。 

16頭中、ノーザン産馬は12頭。うちノーザン外厩に放牧に出されて戻ってきたのが10頭で、そのうちの4頭に外国人騎手が乗る。

枠順発表前はアルアインかスティッフェリオを狙うつもりでいたが、アルアインは外枠7枠13番になってしまった。

スティッフェリオは、騎乗予定の丸山が、昨日の中山メイン、グレイトフルSでロサグラウカ(牝4 ノーザンF産 馬主サンデーR)に騎乗、逃げて1着になった。グレイトフルSは有馬と同コース同距離。スティッフェリオは右回り得意な馬で、2走前の中山オールカマーで逃げて1着になっている。丸山はロサグラウカで有馬記念の試走をしたとみなすことができるが、かえって他陣営に警戒されるのではないか。その警戒が裏目に出てスティッフェリオ馬券内もありえないことはないが、グレイトフルSと有馬記念とでは馬&騎手のメンツが違いすぎる。なによりも丸山が二日連続メインで馬券になるとは私にはちょっと考えづらい。

 心情的に気になっていた馬はアエロリット、クロコスミア、キセキ、リスグラシュー

アエロリットはがんばる牝馬。ここは距離が長いのと東京じゃないのとで難しいかなと思っていたら、枠番大外8枠になった。逃げ馬にこれはしんどい。しかも天気予報では午後から次第に雨模様になるらしい。父クロフネ母父ネオユニで重馬場苦手なはずはないのに、彼女は力がいる馬場は得意でも雨や水残りが苦手なようだ。

クロコスミアは、この馬の買い時がわからないまま今日まで来てしまった。G1ではオサエとかなきゃならない馬と知ったのは、ついこのあいだのエリザベス女王杯。時すでにお寿司。やはり逃げて波乱を演出することが多い馬なのに外寄りの6枠12番。藤岡佑がどう乗るか。わからん。やっぱりわからん。

キセキは川田が乗らないのが衝撃だった。何故? 左回りに若干良績が偏ってるが、ヴェロックスよりキセキのほうが出る目がありそうに思うんだが。川田が選ばなかったのか選ばなかったのか、情報を詳しく見てないのでわからないが、これも去年から逃げ粘りの馬になってるのに外寄りの6枠11番。

 

で、リスグラシューリスグラシューには恩がある。この馬とレーンのおかげで宝塚記念をとれた(安かったけど)。だからここでもリスグラシューを中心視する。騎乗するレーンは、今日が初めての中山参戦。そのうえ乗るのは8Rと11Rの有馬、二鞍のみ。

普通には、ナメとんかって話である。が、二鞍とも芝2500m。そして調教師は曲者ギャンブラー矢作である。レーンは矢作のたつての願いで、特例の短期免許を得て再来日した。短期免許が交付されるとわかったときから、いや、その前から、矢作は中山2500の攻略のための情報をレーンに送っていたに違いない。初中山なのに同距離二鞍だけの騎乗というのも矢作の必勝戦略だろう。

なぜそう言えるかというと、矢作師が競馬界に飛び込まず大学を出て予備校講師になってたら、とんでもない Super Teacher になってただろうと思うからだ。アタマの偏差値が同じだと仮定すると、角居師は研究者向き、矢作師はギャンブル性を併せ持つ業種のネゴシエーター向きだ。ネゴシエーターに、有能教師的な資質は必須。

レーンはリスグラシューの性格や脚質を自分の手の内に入れている。あとはあのメンツの中で中山2500をどう乗るかだけだ。よって、矢作は東大文科二類(さすがに一類とはよう言わん)合格圏にあと30点足りないレーンに8Rという直前模擬試験を課すことで、不足を補わせる戦略に出た。と観る。

 

今年最後のG1ではないが、今年最後のグランプリである。そのバクチに乗りたい。

脇は外国人騎手で固める。外国人騎手は高額ジャパンホースマネーが欲しくて日本に来ているのだから。