2019年 ジャパンカップ

 

先週のマイルチャンピオンシップはパスした。公私ともにごちゃごちゃした状況で、あんなメンツ(馬・騎手とも)のレース検討や予想は、私の頭では無理だった。そもそも整理整頓ができないくせに、データの整理整頓が必要な競馬をやるってのが間違いなんだが。

帰宅後にyoutubeで観た感想は「池添、怖い!!」。当たり前のことだけど、結果を先に知って観るより、なんの情報もなく観るほうが驚きが大きい。久しぶりに池添の “華” を見た気がした。あとから思うに、池添的には、凱旋門でオルフェに乗れなかった恨み、ブラストワンピースに乗れなかった恨みのリベンジレースだったのかもしれない。

 

さてジャパンカップ。先週のマイルチャンピオンシップと打って変わってノーザン生産馬が大挙出走。全15頭中11頭がノーザン馬。春のクラシックと秋天エリザベス女王杯ジャパンカップと(賞金が上がってからの)有馬記念はノーザンにとって是が非でも獲りたいレース。昨年、14頭中6頭と比較的少なかったのは、ある種の “アーモンドアイ効果” が働いただけのこと。経歴に傷をつけたくない馬が何頭もいるとやりくりが大変だ。

そのアーモンドアイ、今年は香港カップにまわる。おかげで、天候も出走メンツも馬場状態も混沌としている。デットーリやムーアとおんなじレースに乗る津村って何よ、田辺って何よ……いやいやいやいや、そんなこと言うたらあきまへん、これはワールドオールスタージョッキーズジャパンカップ” やさかいに。

最終追い切りで良く見えたのはレンブーケドール、ムイトオブリガード、スワーヴリチャード、ユーキャンスマイル、ジナンボー。次点でまずまずなのがダンビュライト

調教と斤量で選ぶなら、レンブーケドールが一番いい。しかし、未勝利勝ち以来の牡馬とのレースで、不良馬場の翌日の1枠1番。午後1時現在すでに雨は上がっているようで、また母系は荒れ馬場や重馬場もこなせる血筋だが、本馬には未体験の路盤がどう出るか。

ムイトオブリガードは、ハロンごとのペースアップ調教に好感。気がかりは中2Wなこと。2014年から2018年までの5年間で中2Wで馬券になったのは2016年に3着に食い込んだシュヴァルグランのみ。2014年、凱旋門賞帰国緒戦で検疫等もあったのに2着したジャスタウェイなんてのもいるが、あれは変わり種と見ていい。ただシュヴァルもジャスタもムイトオブリガードと同じハーツクライ産駒。ハーツクライの牡馬には叩き2走めの中2Wは苦にならないのかもしれないバカが隣枠の父馬と間違えてましたorz (2019.11.26)

スワーヴリチャードは良くも悪くも、強いのか微妙なのか「よくわからん」馬。これもハーツ産駒。しかし前走より調子が上向きでマーフィー鞍上は追い風だ。

ユーキャンスマイルは今回5頭出しの友道厩舎の1頭。この馬の調教に関して、1週前追い切りがしまいタレで、直前追い切りの時計が遅いことを懸念する向きがある。が、むしろ全体時計がとてもいいことに注目したい。前3走で後ろから行っていたのを、前ポジションに切り替える予行練習のような気がするし、友道師のことだから、休養明け3戦目になるJCの調教でガシガシ追う必要はないと判断したのではないだろうか。

ジナンボーは元気いっぱい。3勝クラス戦だが2走前に不良馬場の東京2000で勝っているのもいい。ただ、今のところ重賞では2000がぎりぎりではないか。ムーアがどこでどう潜りこむかは知れないが、大外になったここでは様子見が無難か。

ダンビュライトは、本質的に寒い時期は苦手と思われるが、鞍上が松若だと走る。愛は寒さも強敵も乗り越えていく……かもしれない。

なお、ワグネリアンルックトゥワイスの調教がさして目を引くものに見えなかったのは、“大一番に備えてテンションを上げすぎないため” の可能性がある。でなきゃわざわざ川田やデットーリを確保していない。想像だけど。

 

というわけで、2着3着に来そうなのはいっぱいいるけど1着が見当たらない今年のJC、単勝1番人気はワグネリアンだが依然として4倍を割れない。

こんなレースで期待馬を1頭に絞るのは無理だ。

無理だが、あえて。そこをあえて。

とするなら

8番レイデオロかな な… … …

レイデオロは、2年前のJCでルメールを背に2着している。4歳になり、秋天を勝った去年こそJC優勝のチャンスだったが、ルメールが確保できないからか(ルメはアーモンドアイに騎乗)JCを回避して有馬に参戦、結果2着。レイデオロは一口クラブキャロットの馬である。レイデオロ担当スタッフや会員の立場になってみれば、チャンスをみすみす逃した口惜しさは強いだろう。「もし本気で口惜しいなら何故パッとしないビュイックを乗せるのか」という疑問は湧くが、そこは無視する(ノーザン的にキャロットの位置づけが低くなってるのかもしれんしね)。

ついでに言うと、出走馬の中でこの中間にノーザン外厩で調整したのは

天  栄…レイデオロ

しがらき…ワグネリアン、ダンビュライト、シュヴァルグラン

NF空港…ジナンボー

らしい。

2歳戦や3歳春のクラシックに比べると外厩のお得感は3割減になるけども、上記の中のどれが勝ち馬になるか、馬券内に何頭が入るか(下半期の古馬混戦ではだいたい1頭)、そういうことも楽しみながら秋の目黒記念を迎えたい。