2019年 阪神ジュベナイルフィリーズ

出走表をざっと見て、まずノーザン含めた社台系生産馬の少なさに驚いた。去年は18頭中11頭いたのに、今年は16頭中たった3頭だ。現時点での完成度が高いと見込まれた馬以外、ここを使わずに成長を促し、明け3歳から賞金を加算して確実にクラシックを獲る、または3着内を独占する方針に転換したようだ。

ディープインパクト直仔が1頭しかいないのも特徴だ。去年ですでに2頭しかいなかったのだからそういうこともある、のかもしれないが、各馬の血統表を見ると、父父または母父にディープが入ってる馬が8頭もいた。父父(父系)の場合、父馬はキズナワールドエース。競馬をやめてた時期だから、一般ニュースでも話題になったキズナは知ってるけどワールドエースはほぼ初耳(20世紀末のワールド冠名馬にいそうな名前である)。時代がいきなり変わったようで、戸惑ってしまった。

ストームキャット血脈あるいはクリムゾンサタンやスパイソング血脈持ち同士の上位争いになるのだろうか。

また、社台・ノーザン以外日高振興局管内の生産馬が多いゆえか、ロベルト持ちの馬が目につく(見落としがあるかもだが、全9頭)。これはマル外ロータスランドの父系にダイナフォーマーの名前を見つけたのをきっかけで調べた。ドラゴンウェルズ、好きだったなぁ……。

 

総合的に見て、15番リアアメリは外せない。データでは、前走で+10kg以上デブって出走してきた馬は阪神JF本番で[0.0.1.19]。20頭中たった1頭がようやく3着らしいが、調教で栗東CWコースの大外を通ってあんな弾ける動きをする馬が連対を外すなんてのは私には考えづらい。勝てないとすれば、そして2着も外すとなれば、その要因は気性と仕掛けどころ。サウジアラビアRCで牡馬の(現時点の)1番馬サリオスとともに3着以下を引き離したクラヴァシュドールがいて、箱根駅伝の山登りトレーニングよろしくみっちり坂路で乗りこまれてきた筋肉ムキムキのウーマンズハートもいて、そこでリアアメリアの前走を見ると不安になるが、連軸信頼という形で安心したい。

調教で「これは」と思った馬で、データ的に外れになる馬はもう1頭いる。4番レシステンシアである。過去10年、前走京都芝1400mを先行して勝利した馬は[0.0.0.11]。データ通りになるならレシステンシアは馬券外となる。レシステンシアは2戦2勝だがいずれも京都芝1400。普通に考えて、途中で垂れる予測がつく。が、しかし。デビュー戦は内回り、2戦目は外回り。そして中間調教は栗東坂路でなかなかいい時計を出している。これは課題をひとつひとつクリアしていってる(賢い上に競走能力も高い)証左ではあるまいか。あとは(鞍上がヘボかまさなければ)ハロン延長をこなすだけだ。

 

以上、意図したわけではないけれど、午前11時45分現在、太文字の馬たちはすべて4番人気以内。しかし騎手を見ると5番人気以下の馬が絡まないとは言えない構成になっている。血統内にSSの無い馬(ヤマカツ・ロータス)と先週ヘタこいた福永の馬にも目を配りつつ、びくびくしながら結果を待ちたい。