供用停止になった種雄馬たち(2016年度)

ちとショックを受けた。

競馬から離れていた間に、なじみの種牡馬たちが多数引退していた。

そのほとんどが、現役時代に馬券で一喜一憂させられた思い出深い馬。

 

競馬ブログを始めたおかげで、種馬のケツを拝みたい嗜好が再燃、

ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのサイトを覗いて知った。

見てよかったのか悪かったのか、心中複雑。

 

 

<2016年度に供用停止になった種雄馬

死亡のためカネヒキリスマートボーイネヴァブションローマンエンパイア

輸出された馬カリズマティック、サダムパテックダノンバラード

用途変更アサクサキングスイシノサンデーカフェオリンポスキャプテントゥーレスズカフェニックススマイルジャックダイシンオレンジダンスインザダークネイティヴハートベストタイザンボストンハーバーメイショウオウドウ

 

亡くなった馬のうち、スマートボーイは特に好きな馬だった。ダート1800重賞はダート戦の花形。層が厚いうえに短距離や長距離からも参戦してくるから予想のし甲斐がある。そこでスマートボーイは逃げる。とにかく逃げる。そして場内を沸かせる。美浦馬だが、右回り巧者だから京都や阪神にもよく来てくれていた。21歳でのご逝去、死亡日が4月30日だから種付けシーズン。ご老体にムチ打って…と怪しまれるが、大事にされてのお亡くなりであったと信じたい。

ネット競馬(  netkeiba.com - 競馬データベース  )のデータベースで「父馬スマートボーイ→詳細検索」で「現役」ボタンを押すと、2019年現在、スマートボーイの産駒で現役なのは9頭と出る。しかしここ、データベースとしてはかなり不完全なようで、5年以上出走していない馬や、すでに繁殖として産駒を送り出している馬まで現役馬に含んでいる。

もうひとつの競走馬データベース、JBISサーチで「スマートボーイ種牡馬情報:産駒一覧(現役馬)」とやると、馬名や生年・性別・所属などとともに前走のレース名と着順が表示される( 種牡馬情報:産駒一覧(スマートボーイ)|現役馬|JBISサーチ(JBIS-Search))。どうやらJBISサーチのほうが信頼性が高い

そのJBISサーチによると、スマートボーイの現役産駒は22頭。JRA所属産駒はミックベンハー(2015年産♂)のみで、残り21頭はすべて地方所属である。スマートボーイがそうだったように、産駒も早や仕上がりの早熟馬とは思えない。馬主や厩舎側の諸事情があると百も承知で、急がない使い方をしてほしいと願う次第である。

 

種牡馬から用途変更になった馬のうち、社台系牧場で乗馬や展示馬になった馬についてはそれほど心配していない。業界のトップ企業にはメンツがあるし、何より外部からの注目度がハンパないから所属馬の広報活動にも力をいれる。気になるのはやはり、情報が少ない非社台系と社台系から外に出されてしまった馬。

上記の用途変更馬のうち、もっとも気になるのはボストンハーバーの現在。日本で走ったわけではないけれど、チーフズクラウン系(ダンチヒ系)のチーフベアハートと並ぶ「粘りが身上のゆっくり成長型」。好きなんだよねぇ、こういう系統。父としてもいいし、母父になったらもっといい。2005年の新種牡馬リーディングではアグネスタキオンクロフネに次ぐ3位につけたのに、当時はまだ「米国産馬(の産駒)は早熟だから2歳戦でバンバン使う」十把一絡げ思考が一般的。結果、3歳夏~秋には出がらし状態が大量発生。自分らでそうやって使っておきながら「やっぱり早熟は早枯れなんだ」とレッテル貼りしてダメ種牡馬決定。この馬を輸入したのは日本軽種牡馬協会だったかな。生産者自身の輸入ではないから、配合に頭を悩ませることもしなかったし、預託された厩舎は産駒の成長曲線などの特徴も観なかった……というお定まりの「あなた任せコース」だったのかもしれない。

サイト『競走馬のふるさと案内所』を覗くと静内種馬場にまだ繋養されているようだが、年齢的には確か満25歳。まさか……昔のまま更新してないってことはない、よね?