2019年 東京優駿(日本ダービー)

4頭出走のディープインパクト産駒が1番から8番までの内側にいて、

計5頭出走のキンカメ産駒とジャスタウェイ産駒が10番から14番にお詰め合わせ的にぎっしり。

「サートゥルナ―リア(父カナロア)とダノンキングリー(父ディープ)が問題なく力を発揮できたとして、残りの馬券1枠には何が来るか」がこのレースの焦点だろう。

 

ノーザン外厩での調整は、

しがらきが4番サトノルークス、6番サートゥルナ―リア、10番クラージュゲリエ、12番アドマイヤジャスタ。

天栄が7番ダノンキングリーのみ。

サトノはデビュー以来、うまくレース間隔をあけられていて、関係者の按配の巧さを感じる。ジャスタは母系の晩成性にもかかわらず早い時期のデビューで、欲望欲求を隠さない馬主さんの性格がよく表れた騎手起用と使われ方をしている。この2頭は能力的に近いが、最後かならず詰めてくる点とMデムーロ起用で今回はアドマイヤジャスタに軍配、かもしれない。にしても、Kさん、常に何かの飢餓状態にあるような馬主さんだな。

残るノーザン外厩組の一頭、クラージュゲリエは私には掴みどころのない馬だ。スローペースになったレースで剛腕外国人を乗せれば勝てるのだが、一線級とはどうも差がある。皐月賞でマジシャン横山典が技を使ったせいで力量が余計わからなくなった。

 

ノーザン外厩不使用組やトレセン在厩組の中では、ヴェロックスが頭ふたつ抜けている。ただゲート両サイドの騎手がまずい。ヴェロックス川田の左隣にはMデムーロ、右隣には福永。道中、デムーロは川田の後ろから虎視眈々と動向を探るだろうし、福永はマーク屋や壁役になったときガンコにいやらしい競馬をする。不利を呼ぶ男、川田。ヴェロックスはバテない上にスピードの持続力が高い。しかし左回りの不安がささやかれている上、皐月と中間調教と輸送の疲れが少しでも影を落としていると、思い通りのスパートができなかった時にエンジンが不発になることはありうる

 

にもかかわらず、わたしは13番ヴェロックスに期待したい。つまり、「このレースは荒れない」と見る(願望100%)。荒れたとしても12番アドマイヤジャスタか14番ランフォザローゼスがもしかして食い込む程度。そのぐらい、皐月の上位は力上位(と信じる)。

 

弥生賞が終わった時点では、ダービーの穴候補としてシュヴァルツリーゼを考えていた。

しかし皐月賞のパトロールビデオのヴェロックスとサートゥルナ―リアの馬体接触シーン、その後方で左右に大きく踊りながら橙帽にぶつかり桃帽の進路を邪魔するシュヴァルツリーゼを見て、微笑ましく思いながらも頭を抱えた。左回りに変われば走りもスムーズになるったって、ありゃ根本原因は馬の体幹と腰回りの未熟さだ。皐月からダービーまでの期間で幼いフィジカルが急に良くなるとは考えにくい。