2018年 菊花賞
競馬の長距離競走の人気が衰えて久しい。春の天皇賞(京都芝3200m)でさえ、馬券買いからは距離短縮を希望する声が出ている。長距離戦はつまらない、アメリカに倣え、アメリカに倣ったヨーロッパに倣え、と。
振り返るに、長距離戦がつまんなくなったのは、競馬をSS(サンデーサイレンス)が席捲し、それによって?なぜか次第に長距離競走が「最後の直線でよーいドン」になってからだ。
経済循環を企図する生産者や馬主は、もともとリターンが遅い遅咲き馬(たいていが長距離血統)を嫌いがちだったが、21世紀に入って以降、一口クラブの数が増えてからは、益々、早期にリターンを回収したい層がぶ厚くなった。
ところが私は長距離戦が好きである。
昔には存在した長距離血統馬が好きである。
さらに、世界的に衰退傾向にある血脈が好きである(だから『父系馬鹿』というサイトをよく覗き、系統が消えた、盛り返したを見て一喜一憂する)。
さて菊花賞。
長距離血統なるものがマギレでしか発現しない菊花賞。
そのうえ今年は、ダービー勝利馬が出てないだけならともかく、
外人騎手しか乗せてない、よくわからん変則ローテで来た馬や、
京都長距離巧者な騎手が乗る、欲目で見てもヒモ以上にならない馬がいる。
そのすべてが社台系の生産馬だ。
社台系が、自分たちが発見したSS系エンジンのブースターを知らないはずはない。
なのに、それらの馬は8代内の血脈にそのブースターを持たないのだ。
この数年、ブースターは牡馬クラシックで威力を発揮してきた。しかし、昨年の不良馬場菊花賞ではブースターを持たないキセキが勝った。乗っていたのはM・デムーロ。
それで思いついたのか、社台系は、「騎手の腕はブースターを凌駕するか?」というバクチを、皐月賞やダービーに比べると二の次三の次になる菊花賞でカマしてきたようである。もっとも、今年のM・デムーロはブースター持ちのエタリオウに乗ってるわけだから、日本一の馬産グループらしくちゃんと保険も掛けてある。
書いてるうちに、馬体重が発表された。
買う馬、はよ決めなあかん。
調教がよかったのは3番ブラスト、4番ジェネラーレ、6番メイショウ、14番グロンディオーズ。
これまでの競走の中身で特に注目できたのは5番エポカ、6番メイショウ、9番エタリオウ、16番ステイフーリッシュ。次点で13番タイムフライヤー。前走新潟組でグのつく2頭は無視。それよりも2番グレイルや8番カフジ、10番アフリカンを贔屓にしたい。
というわけで、私は
6番メイショウ軸に2番3番4番5番8番9番10番13番16番に流すことにする。