カタツムリと寄生虫

福岡でIT講師刺殺事件があった。

その講師、はてなブログの人気ブロガーさんだったとかなんとか。

IT研修会の講師といっても、実態は「投機で儲ける」情報商材売りだったり、仮想通貨のカモ狩りだったり、胡散臭いベンチャー企業()や研修会、講師がITを騙ることが多い。だから最初は、自業自得殺人事件だろうと思ったのだが、次々に出てくる被害者の情報を読むと、自称IT関係者の詐欺師とは違う、クレバーでスマートなお人だったようだ。しつこい絡みに対するクールな突き放しも特徴で、そんなところが憎まれたり恨まれたりしたのだろう。

ともあれ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

さて本題。

 

ネットで「カタツムリ 種類 飼い方」を調べていたら、目からウロコなことがたくさんあった。

まず、タツムリは「ヒトに害をおよぼす寄生虫の中間宿主」になりうるらしい。

これ、まったく知らなかった。子どもの頃からカタツムリを見ると愛でずにいられなくて、たぶん触ったあと、それで目をかいたり指をなめたりしたことがあったはず。きっと鼻もほじっただろう。カタツムリ触るたびに手を洗った記憶など無い。

検索していろいろなサイトを見ると、カタツムリやナメクジに寄生するのは線虫の類で、その中でも広東住血線虫がヤバいとある。なるほど、文字列からしてまがまがしい。

ただ広東住血線虫はもともと南方系の有害線虫で、日本国内で問題になったのは、沖縄で発症例が出た1970年。国立感染症研究所の『広東住血線虫症』ページには、この線虫に感染したドブネズミやクマネズミが積み荷などとともに船舶で運ばれることによって分布が拡大した、とある。

ネズミ以外の運び屋は、食用エスカルゴのお安い代替として食用に供されるアフリカマイマイスクミリンゴガイアフリカマイマイは名前どおりアフリカ原産で、スクミリンゴガイ南アメリカが原産。

これら人為的に運ばれてきた宿主から、排せつや交雑によって日本のナメクジやカタツムリ、淡水棲貝などに寄生感染した可能性があるから気をつけろ、ということのようだ。

つまりはネズミであれナメクジ・カタツムリであれ、日本固有種(沖縄以外の、日本に長く棲みついて日本の風土気候に適応進化した生き物)は近年まで広東住血線虫とは無縁だったわけで、歴史的な事情を考慮せず、交雑して宿主になってる可能性があるから危険!(=駆除方向に走る)とするのは、人間の責任を無視した責任転嫁、濡れ衣に思える。

一応手は洗うが、ことさら危険視することは避けたい。無論、子どもや孫には「バイキンあるかもしれないから、触ったらよぉく手を洗おうね」とは言うつもりである。

 

国立感染症研究所の広東住血線虫に関するページはこちら。

広東住血線虫症とは

 

『日本における広東住血線虫ならびにその感染者の発生状況』はこちら。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/CD-ROM/records/14/16404.htm

 

アフリカマイマイに関するウィキペディアのページはこちら。

この中の第4項『日本に定着した経緯』が怖面白い。まるっきり人災やんけ!(ーー;)

アフリカマイマイ - Wikipedia

 

スクミリンゴガイに関するウィキペディアのページはこちら。

こちらも人間の業の深さをしみじみ味わうことができる。

スクミリンゴガイ - Wikipedia

 

 

※なお、広東住血線虫の中間宿主とされるアシヒダナメクジは、厳密にはナメクジの仲間ではないらしい。写真を見ると陸に上がったアメフラシ色のウミウシみたいだ。